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『世界の終わりの世界録2:極光の竜帝』/細音啓 [メディアファクトリー]

(あらすじ)

いま、最も「王道」と呼び声高きファンタジー、反響の第2弾!

伝説の英勇エルラインが遺した、世界の終焉と再来とを記した至宝「世界録」。その在り処を世界中の国や旅団が探し求める世界録大争奪時代――炎の将魔討伐を果たし、レンたち「再来の騎士」は一躍世界中にその名を轟かせた。周囲からの注目を浴びつつ、一行は世界録の手がかりを求め竜姫キリシェの故郷である秘境リ・インファリエルへ向かうことに。道中で「カナン巡礼宣教船」、新たな原始精霊との邂逅を経て、辿りついた秘境。待ち受けていたのは、キリシェの妹である竜帝カルラだった。「人間、あなたはキリシェ姉様にとっての害悪です」。竜の長との激闘の調べの中、偽英勇は、覚醒の咆哮を上げる――いま、最も王道を行くファンタジー、反響の第2弾! 


世界の終わりの世界録<アンコール>2 極光の竜帝 (MF文庫J)

世界の終わりの世界録<アンコール>2 極光の竜帝 (MF文庫J)

  • 作者: 細音 啓
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2014/10/23
  • メディア: 文庫

 

感想は追記にて 

(感想)

「いま、最も王道を行くファンタジー」この煽り文句に偽りなしの2巻。個人的には、『灰と幻想のグリムガル』(著者:十文字青)と並ぶ、現在の日本最高峰のファンタジーラノベだと考えています。

この巻は、大きく分けると、主人公が精霊と契約してパワーアップする前半と、キリシェが失われた自分の力を取り戻す(中、主人公が自らの力を試される)後半に分けられます。それこそハーレム展開がメインの軽い作品だと、これだけで2冊に分けられそうな内容でした。「あの作品だったら2冊になっているだろうなぁ」といった感じで。それを、1冊にきっちり詰め込んだことが、王道ファンタジーとして正解でした。詰め込んだために、主にバトルパートで物足りなさを感じる部分はありますが、内容がぎっしりしていることでマイナスに感じられませんでした。

主人公が前向きで純粋なところも、この作品の良さだと思います。伝説の英勇エルラインにうり二つで有りながら、その才能のなさから偽英勇と馬鹿にされてきた主人公。しかし、卑屈なところは全く感じさせず、それどころかあくまでも自分の立ち位置を理解しつつも、自分の出来ることをしようとする姿は、気持ちの良いものです。人によっては、「嘘くさい」と感じさせるかも知れませんが、これくらいの存在である方が、細音啓さんの世界観に合っていると思います。自分以外のパーティーのメンバーが、伝説の英勇の仲間だった3人、という超が付くほどチートな中にあっても、自分らしさを失わない主人公だからこそ、このメンバーが付いてくるのでしょう。

また、主人公たちが「世界録」(アンコール)を求める旅を続ける中、世界に危機が迫ろうとしています。300年前に起こったものの、その実何が起こっていたか分かっていない「終焉戦争」。その再来を感じる現代の凄腕たち。その彼らが断片的に発する言葉。古典的な手法ですが、それが物語の緊迫感を高める役割を果たしていて、否が応でも期待が高まってきます。果たして世界に何が起ころうとしているのか。主人公たちはそこにどう飲み込まれていくのか。心が沸き立ってくるようです。

3巻は天界編、ということでフィアと主人公の絡みがメインの巻になりそうです。2巻が主人公とキリシェだったことを考えると、4巻が主人公とエリーゼの展開かと予想されます。主人公のパワーアップも含みつつ、主人公が世界の危機の解決に巻き込まれて行きつつ、4巻か5巻くらいで第1部終了かな、なんて予想を思わずしてしまうほど、続きが楽しみな作品です。

ふゆの春秋さんのイラストもまた素敵です。表紙の繊細且つ鮮やかなイラストで、思わずジャケ買いをしてしまいそうですが、中のイラストも物語のいいスパイスとなっています。ラストのキリシェのイラストが特にいいですね。

MF文庫J的な展開を感じさせる部分はありますが(最初のお風呂とか)、それ以降は細音啓さんの持っている良さが十分に発揮された、良質の物語になっています。1巻の時も感じましたが、これは間違いなく細音啓さんの代表作の一つになるでしょう。

ライトノベルにおいて、作品が良質であることが則ち売り上げに結びつかないことは分かっているつもりです。しかし、それでもなお多くの人に読んでもらいたい作品だと思います。そして、いつの日かアニメ化。アニメ化で原作がさらに売れる、という展開を期待するばかりです。それだけのパワーを持っている作品だと信じています。 


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コメント 2

つるぎうお

面白そうですね。
読んでみましょうか。
このごろはハーレム物ばかりだからなぁ。

by つるぎうお (2014-10-28 10:22) 

takao

つるぎうおさん、コメントありがとうございます。

主人公(男)に対して、女性3人、と十分ハーレム要素はあるんですけどね。
ただ、成分が薄くなっていて、ハーレムもの、と感じる事はあまりないかと思います。
それよりも、ファンタジーとしての面白さを感じられる作品になっているかと思います。

むしろ、「ヒロインがツンデレは、ルイズ以来のMFの伝統か?」と思うかも知れませんw
とは言いつつ、かなりおすすめの作品ですよ。
by takao (2014-10-28 22:17) 

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