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『文句の付けようがないラブコメ』/鈴木大輔 [集英社]

〈あらすじ〉

お前を救い出す。世界が幾度終わろうとも。
"千年を生きる神"神鳴沢セカイは、白髪赤眼の美少女。世間知らずで尊大で、
見た目は幼いのに酒と葉巻をたしなみ、一日中お屋敷で本を読んで過ごしている。
彼女の"生贄"として捧げられた高校生・桐島ユウキ。『生贄になる代わりに何でも
言うことを聞いてやろう』と言われた彼はこう願い出た――「神鳴沢セカイさん。
俺と結婚してください」。
そして始まるふたりの生活だが――穏やかで他愛のない日々は、やがて世界が
抱える恐るべき秘密によって狂い始めていく。

どこまでも純粋な愛の喜劇〈ラブコメディ〉。決して果てることのない物語がここに始まる!(1巻)

 

文庫版 




文句の付けようがないラブコメ2 (ダッシュエックス文庫)

文句の付けようがないラブコメ2 (ダッシュエックス文庫)

  • 作者: 鈴木 大輔
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/02/25
  • メディア: 文庫


文句の付けようがないラブコメ3 (ダッシュエックス文庫)

文句の付けようがないラブコメ3 (ダッシュエックス文庫)

  • 作者: 鈴木 大輔
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/05/22
  • メディア: 文庫


文句の付けようがないラブコメ (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

文句の付けようがないラブコメ (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: Kindle版
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Kindle版 


文句の付けようがないラブコメ 2 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

文句の付けようがないラブコメ 2 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: Kindle版


文句の付けようがないラブコメ 3 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

文句の付けようがないラブコメ 3 (ダッシュエックス文庫DIGITAL)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: Kindle版

 

感想は追記にて。なお、感想は主に2,3巻の内容になります。 

〈感想〉

はじめに(すごくどうでもいい話)

さて、私が「嫌い」を公言して憚らない作家の鈴木大輔さんの『文句の付けようがないラブコメ』です。

一応何故私が作者が嫌いなのか説明しておくと、ここ数作の作品の投げっぷり、作品に対する愛のなさ故であります。私が読んだ作品と感想を書くと、以下のような感じです。

『1×10 藤宮十貴子は懐かない』
 最初に大きな設定をぶち上げたのはいいけど、売り上げが芳しくなかったのか収拾する方法を見つけられなかったのか。盛大に投げっぱなしで終わり。

『ニート吸血鬼江藤さん』
 あんまり面白くなかったので案の定と言うべきか、2巻で打ち切り。やっぱり盛大に投げっぱなし。終わらせる形も取ってない。『蒼井葉留の正しい日本語』みたいにあとがきに「売り上げが悪ければ、続きがかけない」みたいに書いてあればまだ「あぁ、打ち切りか」と分かるけど、あとがきは平常通り自分が最近はまっていることだったような記憶(うろ覚え)。

『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』
 はじめは面白かったけど、毎回同じ展開でだれてくる。秋子だけ書いていればいいのにっ!11巻で一波乱!な展開になったものの、そこから絶賛1年以上作品放置中。マンガ版も微妙なところで終わって、もしかしてこれは打ち切り?

『鳩子さんとラブコメ』
 あとがきにいろいろ書いてあったけど、そりゃ『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』と同じようなこと書いてれば自分でもびっくりするくらいすらすら書けるだろうよ、な作品。完全に手癖で描いているような感じだけど、鳩子さんの性格が酷すぎてどん引き。ただ、ラストの鳩子さんは可愛かった。

毎回のあとがきがイラッとする、というところもあるかもしれません。酒にはまっているとかウイスキーのビンのコレクションがとかどうでもいいですし。

こんな感じで、作者に対する負の感情がたまりにたまり、作者を見限る最後の作品として、『文句の付けようがないラブコメ』を読み始めたわけです。 

 

作品のコンセプト

この物語は、簡単に言うとループものです。1巻で一つのターン。2,3巻で一つのターンとなります。一応、ネタバレを防ぐために詳細は伏せますが、主人公とヒロインが幸せになるためにループを繰り返す、という感じです。

なお、ループもののイメージとしては、私自身当初は「エンドレスエイト」をイメージしていたのですが、実際は『ひぐらしのなく頃に』のイメージかな、と思います。始まりと終わりは決まっていて、その終わりを覆すためにループを繰り返している感じです。

 

3巻を読むべき理由

この作品、ループものであるため毎回結末が同じ。その中で一体どうやって見せていくか、というのが作者の腕の見せ所です。そして、基本的なところを見ると、1巻のループと、2,3巻のループ。改善したところと言えば、作品中のキャラクターたちが、展開に関して既視感を感じているくらいです。大きな進展もなく、幸せな結末にはまだまだ遠いよ印象です。どちらかと言えば、この物語のループはひぐらし的に、毎回設定が変わるよ、ということを示した面が大きいかも知れません。特に、3巻ラストにおける、4巻に向けてのプロローグなんかは。

さて、そんな3巻ですが、非常に楽しめました。悔しいけど、面白かったと言わざるを得ません。それは、おそらくこの2,3巻において陰の主人公として機能していた、主人公の妹の存在にあります。

はっきり言って、キャラ造形的は、まんま『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』の秋子そのものです。この妹の名前は春子なんですが、超絶ブラコン。隙あらばお兄ちゃんとスキンシップを取ろうとする。そして、婚姻届に判を押させようとする。お兄ちゃんのためなら自分の手が汚れることもいとわない。そんな妹。2巻でのやりとりは、それこそ『おにあい』でやっててもおかしくないものであり、懐かしく感じる面もありつつ、作者のキャラの引き出しのなさに微妙な気持ちになったものでした。

しかし、彼女の見所は3巻のラスト付近。逃亡した兄と久しぶりに再会する場面にありました。彼女の生き様、そのありようがあまりに美しい。映像的であり、印象的であり、強く心に残りました。この結末だけで、一つの作品として成立しうるほどの力があったと思います。

もうはっきり言って、このシーンだけは読んで欲しい。そう思わせてくれる、素晴らしい一幕でした。1巻は物語のルール説明の面が大きいですので、読まなくてもいいです。ただ、この2,3巻は読んで欲しいです。 

 

おわりに

ただ、気になる点もあります。この物語がひぐらし的なものであることは分かったのですが、この2,3巻でかなりきつめな展開を持ってきてしまったように感じます。ループものであり、毎回読者に飽きさせないように工夫が必要。それは分かるのですが、いきなり衝撃に頼ってしまったのは失敗だったかな、と。人はなれる生きものですので、衝撃の展開の次には、それを上回るインパクトが必要。4巻に向けての設定では、それを意識した展開になったようですが、このままではハッピーエンドを迎える前に展開に行き詰まる気がしてなりません。そして、行き着く先はどこか。アンドロメダか? 作者のここ数作がぐだぐだなまま終わっていることを考えると、その轍を踏むのではないか、と考えてしまいます。

とりあえず、物語が楽しめるうちは付き合っていこうと思っています。どうか、幸せな結末が見られることを祈っています。 


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コメント 2

chokusin

所謂「ループもの」って根強い人気があるんでしょうかね
by chokusin (2015-07-28 22:01) 

takao

chokusinさん、コメントありがとうございます。

ループもののって、定番みたいなところがあるのかもしれませんね。
時間をテーマにSFしようと思ったら、確実に出てくるアイディアでしょうし。
また、ループものは悲劇を描きやすい、って面もあるでしょうし。
私なんか、プレイしたのはサターン版ですが、『DESIRE』何か未だに強く心に残っていますからね。
その悲劇から如何に抜け出して、幸せをつかむか。
ここが物語の見せ所として魅力的だからではないかと、適当に分析してみます。
by takao (2015-07-28 22:54) 

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