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いつか世界を救うために 2 -クオリディア・コード-/橘公司(Speakeasy) [富士見]

〈作品紹介〉
暗殺対象である神奈川序列第一位・天河舞姫の突然の来訪。二人っきりになる絶好の機会であるにもかかわらず、動揺する紫乃宮晶。ストーキングの証拠満載の舞姫グッズで埋め尽くされた部屋を隠し通せるのか―。さらには四天王入りを果たしたことで、「神奈川伝統の寝起きドッキリでね!」今度は逆に舞姫たちからストーキングを受けることに!?そして明らかになる衝撃の事実―「シノって…女の子だったの?」「そうだが」新世代ボーイ改めガール・ストーキング・ガール!!
 
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いつか世界を救うために (2) -クオリディア・コード- (ファンタジア文庫)

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『いつか世界を救うために クオリディア・コード』/橘公司(Speakeasy) [富士見]

〈あらすじ〉

西暦二〇四九年。世界は終わるかと思ったが、終わらなかった。突如として現れた正体不明の『敵』―“アンノウン”と戦争を続ける人類。防衛都市のひとつ神奈川の学園に転校してきた紫乃宮晶。彼の目的は『神奈川序列第一位・天河舞姫を暗殺すること』。しかし『最強』の称号を有し、人類の希望である少女の強さはあまりにも規格外で…。「のぞきではない。監視だ」「今は胸を調べている」「無論、尾行だ」「変態ではない、調査だ」「秘密裏に行う家宅捜索だ」舞姫の全てを知るための観察が始まった!?新世代ボーイ・ストーキング・ガール!!

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いつか世界を救うために -クオリディア・コード- (富士見ファンタジア文庫)

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『 蒼井葉留の正しい日本語 』/竹岡葉月 [富士見]

(あらすじ)

——わたし、日本語のことになると、見境なくなっちゃうんです。




海外転勤となった両親と離れ、ライトノベル作家になるという夢を抱えたまま、高校入学と同時に一人暮らしをはじめた久坂縁。そんな彼が引っ越し当日に出会った美少女は、辞書と正しい日本語を愛しすぎる変人で!?

 

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蒼井葉留の正しい日本語 (ファンタジア文庫)

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蒼井葉留の正しい日本語 (富士見ファンタジア文庫)

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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房
  • 発売日: 2014/05/25
  • メディア: Kindle版


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『氷結鏡界のエデン13 楽園現奏—エデン・コード—』/細音啓 [富士見]

あらすじ

シェルティス、ユミィ、イグニド。それぞれの選択の先には——

穢歌の庭で巫女・ユミィに異篇卿・イグニドは語る——あの日、天結宮で起きた真実を。一方、シェルティスは決意を秘めていた——最深部で第七真音律を詠うことを。二人の想いが錯綜する重層世界ファンタジー、完結!

 

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『カナクのキセキ 5』/上総朋大 [富士見]

(あらすじ)

恋する魔王と紅の魔女を巡る悲恋のファンタジー、感動の完結巻!

「カナクさんがこの世界にいてくれるなら、あたしはどうなろうと構いません!」
――カナクを救うため、白夢の泉に飛び込んだネウ。
(落ち着け……何もかも忘れて、黒夢の魔王を倒すんだ!)――アレンシアの希望、若き影砲士ライカ。
「さあ、始めよう。そして全てを終わりにしよう」――とうとうユーリエの許へ行く方法を見つけた黒夢の魔王カナク。
双月暦1519年10月。それぞれの悲願を胸に、アレンシア大戦が始まった。
緒戦は烈翔紅帝オリヴィア率いる連合軍の勝利に終わるが……!? 
強い愛、譲れない想いが世界を変えるファンタジック・ラブストーリー、感動のトゥルーエンドへ!(富士見ファンタジア文庫ウェブページより)

カナクのキセキ5 (富士見ファンタジア文庫)

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『デート・ア・ライブ 4 五河シスター』/橘公司 [富士見]

(あらすじ)
 最悪の精霊、狂三を救ってみせると、そして真那も救ってみせると、言いながら結局、士道は何もできなかった。
 もし、あのとき五河琴里が現れなければ全ては終わっていた。
「今から五年前。--わたしは精霊になった。士道の回復能力はもともと私の力よ」
 琴里の口から告げられる真実。彼女が精霊になり。士道が初めて精霊を封印し。折紙の両親が精霊に殺された五年前の事件。
「今日で私は私でなくなる。その前に、おにーちゃんとのデートを」
 タイムリミットはたった一日。可愛い妹で、苛烈で強気な司令官を救うため、デートして、デレさせろ!?(裏表紙より)

(感想)
先日、無事『蒼穹のカルマ』シリーズを終えた橘公司さんの、もう一つのシリーズ。これからは、こっちの方に集中するのでしょう。アニメ化企画も進行中で、コミカライズも決定しているノリノリのシリーズ第4巻です。

さて、絶体絶命の危機を迎えたところで、妹が登場。精霊としての姿を現したところで終わった3巻からの続き。どうなるのか、と思ったのですが、やることは相変わらず変わらなかったですね。「デートして、デレさせる」今回はその対象が、妹(血はつながっていない)の琴里。精霊としての意識に飲み込まれようとする琴里を救うために、彼女の精霊の力を再び士道の中に封印する、という展開でした。と言う事で、今回は狂三の問題は解決しませんでした。

さて、3巻で一気に面白くなってきた、と感じた本シリーズですが、4巻も面白かったです。おそらく、過去の出来事が明らかになってきたり、登場人物が増えたことで絡みが増えたりしていること。そして、「デートして、デレさせろ」という同じパターンでありながら、その中でも変化が生まれていることがその要因なのかなぁ、と自己分析してみました。

そして今回は琴里。ラトタスクの司令官にして、士道の妹。士道の手の内を知っている彼女とデートしてデレさせると、ある意味シビアなミッションだったように思いますが。終わってみれば、やっぱりな、と言う展開でほっとするような展開でした。黒いリボンをしたときの琴里の強さの理由。ラストの二人の会話(と言うか絶叫)。そして、五年前の挿絵。ラストの展開に関しては、圧巻で大満足でした。

今回は琴里がメインながらも、他のキャラにも光が当たっていたのは好印象でした。特に、今回は四糸乃がしっかり出ていたのが良かったですね。とことんアホな十香と、士道の意図を組む四糸乃、と言うコントラストが面白かったです。しかし四糸乃さん、あれは反則です。あと、鳶一さんは暴走しすぎです。

さて、「兄妹愛」がテーマといった4巻でしたが、物語的にも重要なポイントになるのではないかな、という場面がいくつもあったように思います。精霊とは一体何なのか、と問われているような内容。ラストに語られた狂三の目的を聞いてしまっては、やっていることは確かに悪なのだろうけども、本当に悪と断じることができるのだろうか、と考えてしまうような内容でした。狂三の語った内容から察するに、精霊とは……。気になるところです。

アニメ化企画進行中、と言う事で、ここである程度の区切りをつけるのか、と思っていたのですが、私の考えが甘かったようです。狂三の事件の解決は先送りですし、謎がますます深まってきて、ここでアニメは終われない、と言う感じで話が膨らんできたと思います。シリーズを重ねるごとに加速しているように感じる本作。一体どこまで突っ走ってくれるのか楽しみです。


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『蒼穹のカルマ 8』/橘公司 [富士見]

(あらすじ)
 私のねえさまは、あっ、正確には叔母さんなんですけど……なんかねえさまの方が呼びやすくて、それにお姉ちゃん、欲しかったから。わたしのねえさまは、蒼穹園騎士団で働いています。空獣(エア)から世界を守る大変なお仕事なので、仕事中は笑わないって聞きました。家ではいつも笑顔なのに。あんまり無理しないで欲しいなって思ったりもします。だって私のねえさまは勇者で、魔人のマスターで、神様で、ときどき女子高生で、魔王で、魔法少女で、赤ちゃんで。とにかくねえさまは何だってできます。だから……授業参観にもきっと間に合うよね。信じて待ってるよ。ねえさま。


(感想)
個人的な富士見ファンタジア文庫のイメージを変えてしまった作品が遂に完結です。

最終巻になったこの巻は何がメインの話になるか、と思ったら、在紗の授業参観でした。愛する姪・在紗に寂しい思いをさせないように、何が何でも授業参観に参加しようとする駆真。その駆真が授業参観に行くのを妨害するように現れる試練。最終巻は1巻と同じ展開となりました。プロローグ部分に当たるCase-00のなんと既視感にあふれることか。

しかし、1巻と最終巻の異なる点。それは、駆真の行動の動機でしょう。1巻においては、駆真一人が参加するために奮闘する内容でしたが、8巻では駆真一人ではありません。在紗の母・冬香。魔人・ウタ。宮廷盟術士・アステナ。魔王・ルーン・ロヴァルツ。地宮院天由良、地宮院霊由良。鳶一槙奈。草薙沈音。魔人・オト。宮原。1巻から知り合ったたくさんの仲間達を在紗の作文発表を参観できるようにするために、駆真が奮闘する。ここに、物語の歴史が現れているように感じました。

さて、この作品の特徴と言えば、プロローグであり得ない展開が示され、「これはない」と思わせておいて超展開でその流れに辿り着き。そして、超展開で物語が収束していく、と言う構成の巧みさにあると思います。しかし、この巻では、最初に示された展開が、授業参観に参加すること、となっているため、今までのような超展開を楽しむことはできません。では、この作品の魅力がなくなってしまったワケではありませんでした。

この巻の面白み。それは、今までの物語の全てを下敷きにした超展開ではないでしょうか。今までは、一つの物語の中で行っていたことを、最終巻では今までの物語を巻き込んで行っている、そんな印象を受けました。そして、膨らんでいく事態。最後に訪れる、決定的な危機。しかし、駆真がその危機を解決しようとする動機が、在紗の授業参観に行くため、と言うアンバランスさにあると思います。

始めは、あちらを解決しようとすれば、こちらを解決せねばならず、と言う感じでした。ある意味、昔懐かしいお使いRPGの雰囲気が感じられる展開。このまま行くのかな、と思ったところで自体は急展開して、世界の存続を揺るがすような自体に襲われます。この展開が実に見事。在紗の授業参観に行くためには、その事件を解決しなければなりません。しかし、駆真の頭の中にあるのは、あくまでも愛する在紗の授業参観に行くこと。ある意味、『蒼穹のカルマ』らしい展開でありました。

そして迎える大団円。まず描かれることになったもう一つの物語の奇跡に、笑いがこみ上げると同時に、胸が温かくなるようでした。作者と担当で検討を重ねてきた展開、ということですが、「実に駆真らしい」「駆真だったらやりかねない」と納得できる展開でした。

そして本当に最後の場面。1巻とは異なった舞台。これこそ、駆真が駆け抜けてきた軌跡であり、(駆真自身は在紗のために行動していただけですが)駆真が築いてきたものの集大成、と感じられました。そして、訪れる最後の一行。その一言からあふれてくる思い。その場面に到ったとき、挿絵の力と相まって、思わず泣いてしまいました。あれ?私『蒼穹のカルマ』を読んでいるはずなのに?コメディを読んでいるはずなのに。ここを読んだとき、「ああ、『蒼穹のカルマ』は深い深い家族愛の物語だったんだな」と実感することができました。

この作品の帯に書かれたキャッチコピーが「全ては授業参観のために!?」これは、この作品の受賞時のタイトルです。まさか、ここでこのフレーズを持ってくるとは思わず、否が応でも期待が高まりました。読み始めると感じられる1巻をなぞるような設定。各章のサブタイトルが、今までの物語をなぞるようにつけられていること……。読み終わってみると、この結末を描くために、今までの物語が存在しているかのように感じられました。この作者の構成力はすさまじいものがある、と感じていました。しかし、この巻を読み終わってみると、私の評価が過小評価であったことを痛感させられました。

素晴らしい展開。見事なラスト。終わってしまうことに若干の寂しさを感じますが、それ以上に満足感が得られました。人を選ぶ作品だと思いますが、シリーズが見事にリンクしている作品、と言う事でおすすめしたいです。


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『デート・ア・ライブ3 狂三キラー』/橘公司 [富士見]

(あらすじ)

六月五日。士道の通う高校に災厄は突然やって来た。
「わたくし,精霊ですのよ」
転校生の少女,狂三(くるみ)の衝撃的な自己紹介。校内を案内することになった士道に,少女は微笑を浮かべささやく。
「紫藤さんにお願いがありますの。……聞いてくださいまして?」
世界を殺す災厄を体現するかのように己の意志と,明確な殺意で,愉悦を感じながら,人を殺す最悪の精霊。
「精霊が現れやがったんです。ならぶっ殺す以外にすることはねーです」そして,その精霊を殺す少女・真那(まな)。人を殺す少女と精霊を殺す少女。悪夢を断ち切るため,デートして,デレさせろ!?

(感想)

レーベル史上,最速のアニメ化企画進行中だそうです。デマだと半分思っていたので,こうして確認すると感慨深いものが。さて,私の本シリーズの評価としては,「面白くない訳ではないけど,普通」というものでした。確かに,世界の災厄である精霊を無力化するために,デートしてデレさせる。そのための,ギャルゲー選択肢。と面白い設定はありました。しかし,本編となると結局ありきたりなラブコメラノベ,と言う面が強かったと感じました。その陰に,デビュー作で同時にシリーズ刊行中である『蒼穹のカルマ』という唯一無二の(変態)ラノベの存在もありますが。

と言う事で,「アニメ化」と聞いても,「大丈夫?」という感じがしていました。まだ2巻しか出ていませんし,内容も飛び抜けているわけではない,と。そんな中,発売されたこの第3巻。これを読んで,私は今までのシリーズ認識を改めないと行けないと思いました。これ,3巻で一気に化けたな,と。それくらい,面白い作品でした。

さて,今回のターゲットは転校生としていきなりクラスに登場した,時崎狂三(ときさき・くるみ)。ナイトメアとも呼ばれる精霊であり,今まで一万人以上の人間を殺してきた精霊。1巻の十香。2巻の四糸乃は,自らの意志で人間を殺したことがない精霊だったのに対して,人間に対して悪意を奮うことに躊躇しない精霊に対して,士道がどう対処するか,と言うのが見所でしたが。なかなかに見所が多かったように思います。

始めは,今までの二人と同様だ,と思い,それまでと同じようにデートをし,好感度を上げようとしていたものの,ひょんな事から彼女のうちに秘めていた悪意を垣間見てしまった士道。この巻はある意味,士道に覚悟をさせるための内容だったと思います。精霊という人外の危険な存在。今まで出会った二人はたまたま安全な存在であったものの,これからは危険な精霊が現れることも十分に考えられる。その時,果たして士道は助けることができるか。その覚悟が決まったように思います。そして,その覚悟を決めた士道の肝が据わっていて,非常にかっこよかったです。

そして,この巻が良かった,と私が感じた理由。その大きなところに,物語の芯を為す部分が明かされてきたことがあるように思います。士道の本当の妹を名乗る少女・崇宮真那(たかみや・まな)の登場。そして,士道の力の秘密。特に,士道の力の秘密。彼に精霊を封印する力を与えた存在の登場には,とにかく驚かされました。なるほど,だから狂三の悪意を見てしまいおびえる士道に対して,あんな言葉をかけたのか。納得しました。そして,狂三の狙いが,士道の中に封印されたこの力だったのか,と。と言う事は,狂三のように士道の力を狙う,悪意を持った精霊が今後登場することも考えられるのか,と色々考えさせられました。

士道が狂三を救うことを決意して,立ち向かったときにはもう残りページが少なくなっていたためにどうなるか,と思っていたのですが。正直,この展開は少し反則気味というかwハッキリ言ってしまうと,この巻で狂三の封印は叶っていません。そして,その引きがなんと気になる展開なのか!と。ハッキリ言って,この展開は全く想像していなかったので,驚くと共に,一気に引き込まれてしまいました。そして,そのまま4巻に続く。と言う事で,非常に続きが気になってしまいます。それとともに,4巻でひとまず形を作っておいて,アニメは1クールで4巻までの展開をやるのかな,と感じました。できるだけ素早く,4巻が出て欲しいと願うばかりです。

さて,新キャラの方や物語の核心部分で進展が多く見られたのですが,十香,折紙の存在も見逃せません。だんだん士道に惹かれていき,士道からかけられる褒め言葉に過剰なまでに反応し,他の女性に対する反応に焼き餅を焼く十香。そして,相変わらずの変態街道まっしぐら,異様なまでの士道への(歪んだ)愛を見せる折紙。この二人の展開が非常に楽しかったです。特に十香は,巻が進むごとに可愛くなっているような感じがしますね。一体これからどうなっていくのか,楽しみなところです。

アニメ化も進んでいるということで,のっているのでしょうか,非常に引き込まれる巻。この内容なら,アニメ化も期待してよさそうかな?と感じました。しかし,この展開のママでは非常に気になるので,早く4巻を読みたいな,と思う次第でした。しかし,『蒼穹のカルマ』の新作も読みたい……。

 


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『カナクのキセキ 3』/上総朋大 [富士見]

(あらすじ)
「か、カナクさんはリーゼに騙されているだけです。だったら、何とかカナクさんを救う方法が、あ、あるんじゃないでしょうか」
 あたしの震える声に、オリヴィア女王さまは厳しい目を向けた。
「カナクは既に魔王としてこのアレンシアに君臨している。黒に染まってしまったものを白に戻すことが出来るとは思えないわ」
 うう、女王様の確信に満ちた指摘に、涙が零れそうになる。
 でも、あたしは黒でも白になれるって信じたい……!
 ユーリエを救うため、”黒夢の魔王”となったカナク。そのカナクを元の姿に戻すため、ダー九重ルルの聖神官・ネウは単身村を出るが!?純真な恋が世界を動かすファンタジック・ラブストーリー。

(感想)
このシリーズも、いよいよ3巻。あとがきによると、ここまでが「序破急」で言う、「序」という事です。愛する人のために犠牲となることを選んだ1巻。愛する人を求める余り堕ちてしまった2巻。ここまで、形は違えど「愛」が描かれてきた作品ですが、3巻でも描かれたのは「愛」でした。そして、その「愛」は悲しく……。

文章の構成は今までと同じ形式です。表と裏を交互に繰り返して、物語が進んでいきました。これもこの作品の特徴として定着しているように思います。二つの物語が同時進行になるため、それぞれの描写が薄くなる、という欠点はあるものの、それ以上に二つの物語が絡まり一つの結末を迎える妙味が見事だと感じます。

今回もそれは健在。表はカナクを救うことを願うダークエルフの少女・ネウの物語。そして、裏は白夢の世界「イストリアル・セントラル」の姫の物語。この二つの物語が重なりを見せ始めたとき、今回は驚きが強かったです。まさか、1巻で綴られた物語の裏に秘められていた秘密。これが明かされたとき、「全ては仕組まれていたのか」という思いに打ちのめされました。そして、作者の紡いでいた物語の奥深さに、圧倒されるようでした。

今回紡がれた愛についてですが。今回も、相手を強く思う気持ちが伝わってきました。そして、思いの強さ、深さ故に、愛は時として狂気に変わる、と感じました。

この気持ちの変化が急すぎる、という意見も見られました。確かに、私も変化の急激さは多少気になりました。しかし、それも愛深さ故、と考えれば、納得できるような気がしました。私が同じ立場に置かれたとしたら。私はその思いを、そしてそこからの行動を否定できません。むしろ、私もそうなってしまう恐れがある、とすら思ってしまいました。

「序」の終わり、という事で、今置かれた状況全てが明かされたと感じました。愛するユーリエを思い、黒夢の魔王と変わってしまったカナク。愛するカナクを助けたという一心から旅に出るネウ。「破」では、この二人の行方が描かれるのだと思います。ネウはカナクを助けることが出来るかも知れない、と言う手がかりを見つけることは出来ました。しかし、それをカナクに届く形で見つけることが出来るのか。魔王となったカナクは、何を思い、どのような行動を取るのか。非常に期待したいところです。

最後に、余計なお節介を一つ。この巻で、「序」が終わった、という事ですが、読んでいてそんな感じを受けなかったのは残念でした。その時思いだしたのが、細音啓さんの『黄昏色の詠使い』『氷結境界のエデン』シリーズ。両シリーズの特徴として、それぞれの物語の転換点が印象的に描かれている、というのが上げられると思います。非常に凝ったデザインとなっていて、多少厨二病的かな、とも思うのですが、そのページを捲ったときの高揚感、そして、次の展開への期待感の高まりは素晴らしいものがあります。同じレーベルでもありますし、あれをまねすることが出来たら、物語の盛り上がりの一助になるのになぁ、と思いました。

ユーリエのキャラがあまりに魅力的すぎたために、若干の物足りなさを感じるのは残念なところ。しかし、物語の展開はどうなっていくのだろう、と楽しみであります。ユーリエとカナクの「キセキ」を信じて、今後もおっていきたいと思います。

カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫)

カナクのキセキ3 (富士見ファンタジア文庫)

 


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『氷結境界のエデン8 悲想共鳴-クルーエル・シャウト-』/細音啓 [富士見]

ショート感想

エデンの深奥に眠る禁断水晶。その中に眠る少女は、やはりあの人?という事で、ますます前作との関連を感じさせるところから始まった第二章開始の8巻。前回、自身の持つ秘密をばらされてしまったシェルティスと、彼の秘密を知って衝撃を受けたモニカが、スタートラインに改めて立つ物語、と感じました。あっさり解決した感じもしましたが、それでも彼女のシャウトは苦しいものがありました。異篇卿の意外な正体(特にマハさん)やエデンに封じられた敵など、今後がますます気になる巻でした。

あらすじ

 「シェルティス、思いだして。天結宮(ソフィア)の錬護士であったあなたは三年前、穢歌の庭(エデン)に転落していくユミィを庇って助けた代償に、自分が穢歌の庭に堕ちてしまったのですよ」
 異篇卿イグニドによって告げられた事実に混乱する天結宮。イグニドの企みを阻止すべく帰還したシェルティスだったが、上層部によって身柄を拘束されてしまう。そんな中、シェルティスとユミィの関係を知ってしまったモニカは、固く心を閉ざしてしまい……。
 生死不明のレオン、狙われる春蕾(シュンレイ)、バラバラになった部隊の思い、そしてシェルティスに新たな試練が降りかかるーー。

 

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